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投稿者:
2006/07/10 16:49
06/07/10
営業企画部 T.I
東京港区のマンションで起こったエレベーターの事故。亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
私は、前職でエレベーターメンテナンス技術の開発に携わっていました。
エレベーターは、「人命を預かる乗り物」という、自動車と同様の設計思想で開発されており、事故が起こらないように十分な安全率で設計され、二重三重の安全装置を備えています。そのエレベーターで死亡事故が発生したというのは、非常にショックでした。
人命を預る乗り物を製造するメーカーが、ひとたび人身事故を起こすと、その信頼は一気に消滅します。だから、エレベーターメーカーは、自動車メーカーと同じくらい、安全対策に時間と費用を費やしています。 しかし、景気がよくなかった最近まで、利益を度外視してでも安全を追及するというのは、勇気のいる行為でした。
私がいた会社では、絶対的な力を持つ品質保証部のOKが出るまで、現場は改善を続け、会社は利益よりも安全を優先する姿勢を貫きました。私もこの頃に、安全に対する意識を深く植え付けられたのだと思います。
さて、そんな私は今、ビルオーナーさんに代わってビルの収益を最大化させる仕事をしています。収益を良くするためには、無駄な経費を削減していかなければなりません。
ビルのメンテナンスコストで、突出して高いのがエレベーターメンテナンス費用。これを安くすることで、経費の削減は可能ですが、安かろう悪かろうでは今回のような事故を招きます。メンテナンスも、安全性を確保した上でコストとのバランスをとるのが大切だ、と常に感じています。こういった判断に、前職時代の経験が大いに役立っています。
また、ビルオーナーさんは、種々の損害保険に入ります。万一、エレベーターで利用者に損害を与えた時のために、昇降機賠償責任保険があります。私は、エレベーターの死亡事故で保険金が支払われることなど、まずあり得ないだろうと思っていました。それが間違いだということ、エレベーターは人命を預る乗り物だということ、建物を所有するリスクを改めて認識した出来事でした。
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